税理士事務所 IBEE

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【税金】交際費に含まれる接待飲食費の金額要件が「一人当たり1万円」に引き上げへ

執筆日:2024年8月30日(金)

東京都東村山市の税理士事務所IBEEの大栗です。

 

今回は「交際費」に関するコラムです。

 

2024年4月から接待飲食費のうち、”一人当たり1万円以下の飲食費"は、

交際費から除かれることとなりました。

 

こちらについて、そもそも交際費に該当するとどうなるの?と併せて

解説していきます。

 

 

 1.接待飲食費とは?交際費との関係について

  1-1.接待飲食費とは?

  1-2.接待飲食費は本来交際費に該当する!

  1-3.交際費に該当するとどうなる

 

 2.税制改正で2024年4月からどう変わる?

  2-1.一人当たり接待飲食費の金額要件が変わる

  2-2.一人当たり接待飲食費は税込か?税抜か?

 

 3.まとめ

 

そもそも「接待飲食費」とはなんでしょう?

会食は全て接待飲食費に該当するのでしょうか?

順に解説していきます!

 1-1.接待飲食費とは?
 

「接待飲食費」とは、

交際費等のうち飲食その他これに類する行為のために要する費用(社内飲食費を除く)であって、帳簿書類により飲食費であることが明らかにされているもの


上記が「接待飲食費」の定義ですが、若干分かりにくいですよね。

 

簡単に言えば、

社外の事業関係者との飲食で、帳簿書類に一定事項を記載したものが該当します。

 

「接待飲食費」とは主に下記が該当します。

  • 従業員等が得意先等を接待した際の「飲食代」
  • 飲食等のために支払うテーブルチャージ料やサービス料等
  • 飲食等のために支払う会場費
  • 得意先等の業務の遂行や行事の開催に際して、弁当の差入れを行うための「弁当代」
  • 飲食店等での飲食後、飲食店等で提供されている飲食物の持ち帰りに要する「お土産代」

 

 

あくまで社外のための飲食費であるため、

社内の役員・従業員や親族のみの接待は含みません。

 

また、接待飲食費は「飲食」であるため、

例えば贈答品やゴルフ等の催事は接待飲食費ではありません。

(ゴルフ催事内での飲食代はゴルフ催事の一環とみなしますので接待飲食費ではありません。)

 

帳簿書類には、「飲食のあった年月日」「参加した取引先名」「飲食した店名」の記載があることも要件です。

 

 1-2.接待飲食費は本来交際費に該当!
この「接待飲食費」について大切なのが、

"一人当たりの金額がいくらなのか”です。

 

この「接待飲食費」は本来”交際費”に該当しますが、

 

「接待飲食費」のうち、一人当たり金額が

 一定額以下  →交際費から除かれる

 一定額を超える→交際費に該当

 

この「交際費」に該当すると、税金計算上の経費算入について

制限が生じます。

 1-3.交際費に該当どうなる?

接待飲食費」は、一人当たり金額が一定額を超えてしまうと

「交際費」に該当し、税金計算上の経費算入に制限が生じます。

 

具体的には、資本金が1億円以下の会社の場合には、

年間の交際費が次のいずれか高い金額を超えると、超えた部分は経費算入不可です。

  • 年間800万円
  • 接待飲食費×50%

例えば1年間の接待飲食費が1000万円の場合、

「年間800万円」と「接待飲食費×50%」いずれか高い金額(=年間800万円)

を超えると超えた部分は経費算入不可となりますので、

1000万円-800万円=200万円が経費算入不可です。

 

逆に言えば、年間800万円までであれば、全額経費算入されますので、

社員数が少ない中小企業は中々限度額に引っ掛かる事はありませんが、

社員数が一定以上の中小企業は注意が必要です。

 

 

ちなみにですが、上記は資本金が1億円以下の会社の話で、

資本金1億円超100億円以下の会社は「接待飲食費×50%」までが経費算入可能。

 

資本金100億円超の会社は、交際費は全額経費算入不可です。

 

2.税制改正で2024年4月からどう変わる?

 2-1.一人当たり接待飲食の金額要件が変わる

「1-2.接待飲食費は本来交際費に該当する!」で説明したとおり、

 

「接待飲食費」のうち、一人当たり金額が

 一定額以下  →交際費から除かれる

 一定額を超える→交際費に該当

 

この一定額の基準が2024年4月から変わります。

2024年3月まで 一人当たり5,000円
2024年4月以降 一人当たり10,000円

2024年4月以降は、

 

「接待飲食費」のうち、一人当たり金額が

 10,000円以下  →交際費から除かれる

 10,000円を超える→交際費に該当

に変わります。

 

例えば、

2024年3月31日参加人数3人で24,000円の「接待飲食費」の場合、

一人当たり金額は8,000円(=24,000円÷3人)です。

2024年3月31日までは、一人当たり金額が5000円を超えると交際費のため

交際費に該当です。

 

2024年4月1日参加人数3人で24,000円の「接待飲食費」の場合、

一人当たり金額は8,000円(=24,000円÷3人)です。

2024年4月1日以降は、一人当たり金額が10,000円以下までは

交際費に該当しないので、交際費に該当しません。

 2-2.一人当たり接待飲食費の額は税抜か?税込か?

2024年4月以降は、

「接待飲食費」のうち、一人当たり金額が

 10,000円以下  →交際費から除かれる

 10,000円を超える→交際費に該当

となりますが、この10,000円は、消費税込みでしょうか?消費税抜きでしょうか?

消費税抜きであれば、消費税込み11,000円までOK(10%の場合)という意味ですので

ちょっぴりうれしいですよね。

 

一人当たり金額が、「消費税込み」か「消費税抜きか」は、

会社の消費税の経理処理方法によって異なります。

消費税を税込経理方式の場合 一人当たり10,000円(2024年4月~)
消費税を税抜経理方式の場合 一人当たり10,000円(2024年4月~)

 

例えば、

2024年4月1日に参加人数4人で44,000円(10%消費税込み。適格請求書)の場合、

税込経理方式の場合には、一人当たり11,000円(税込)と

一人当たり金額が10,000円超のため交際費に該当です。

 

税抜経理方式の場合には、一人当たり10,000円(税抜)となり、

10,000円以下のため交際費に該当しません。

3.まとめ

以上が、「交際費に該当する接待飲食費が一人当たり1万円に引き上げへとなります。

 

そもそも年間で交際費の支出が少ない中小企業にとっては

あまり影響のない改正になります。

 

交際費が限度額すれすれの会社の場合は、かなり影響の大きい改正ですので

ぜひチェックしておいてください!

 

【この記事の執筆者】

 

税理士 大栗 崇一郎

    (おおぐり そういちろう)

 

大学卒業後、国税3法を含む税理士試験に25歳で官報合格。

東京都内の複数税理士法人にて約6年間業務に携わった後に独立。

現在は東京都・埼玉県を中心に会社支援・会社税務に特化した税理士事務所の代表を務める。

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