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【決算・税金】従業員への退職金の源泉徴収!

執筆日:2019年1月31日(水)

1.退職金支給の際に源泉徴収って必要?

 1-1.退職金を支給する際には源泉徴収が必要!

従業員に退職金を支給する際には源泉徴収が必要になることがあります。

 

例えば、従業員さんが退職する際に、退職金200万円を支給しようと思っても、

200万円そのままを支給するのではありません。

 

退職金の額面 - 源泉徴収(所得税・住民税) = 手取額

 

この手取額を従業員さんに支給します。

 

源泉徴収した所得税や住民税は支給月の翌月10日までに

国に納付します!

 

源泉徴収の金額は、下記2ケースのいずれかに該当するかで変わります。

  • ケース1 「退職所得の受給に関する申告書」があり!

  この書類は、簡単に作れます!(1-2へ)

  ケース1の方が圧倒的に源泉徴収の金額が少ないので、こっちにしましょう!

  • ケース2 「退職所得の受給に関する申告書」がなし
 1-2.退職所得の受給に関する申告書って?

退職金を支給する際には、退職される方に

「退職所得の受給に関する申告書」を記載してもらいましょう!

 

この用紙を書いてもらうと、

源泉徴収する額がめちゃくちゃ少なくなります。

 

また、「退職所得の受給に関する申告書」は、税務署等に提出は不要で、

会社で保管するものになります。

 

簡単な記載例です。

 

 

 1-3.源泉徴収税額の納付を忘れずに!

源泉徴収した税額は、

支給月の翌月10日までに納付が必要です!

 

退職金の支給が2019年3月15日であれば、

2019年4月10日が納期限です!

 

退職金の源泉税の納付を忘れてしまうと、

「不納付加算税」という怖い罰金が待ってますので、

注意しましょう!

 

2.退職金の源泉徴収額の計算方法は?

下記によって、源泉徴収税額が変わります!

 

「退職所得の受給に関する申告書」があった方が圧倒的に少ないので、

必ず準備しておきましょう!

 2-1.退職所得の受給に関する申告書がある場合

基本的には源泉税がかからないと認識して頂ければOKです。

 

勤続20年以下であれば、「40万円×勤続年数」以内

勤続20年超であれば、「70万円×(勤続年数-20年)+800万円」以内

であれば、源泉徴収は不要です!

 

金額が多額の場合は、顧問税理士さんに相談すれば、

計算してくれるはずですので活用しましょう!

 

下記に参考として、計算方法を記載します。

課税退職所得をまず求める!

(退職金(額面) − 退職所得控除額※) × 1/2 =課税退職所得の額

(課税退職所得の金額1000円未満切捨て)

 

0円以下の場合は、源泉徴収不要です!

 

※退職所得控除額とは、下記により決まります。

 ①勤続年数が20年以下の場合

  40万円×勤続年数 =退職所得控除額

  (勤続年数が2年以下の場合には、80万円が退職所得控除額になります)

 

 ②勤続年数がが20年超の場合

  70万円×(勤続年数 − 20年) + 800万円 = 退職所得控除額

 

  ちなみに勤続年数に端数がある場合、切り上げます。

  2年1ヶ月 → 勤続年数3年とみなします。

 

例えば、退職金の額が1000万円 勤続年数10年の場合、

{退職金額面1000万円 − 退職所得控除400万円(※)}× 1/2

=300万円が課税退職所得の額です。

税額を求める!

 

 【1.所得税の求め方(復興特別所得税を含みます)】

 イ)課税退職所得の額(1000円未満切捨) × 税率 − 控除額 

   =所得税額(100円未満切捨て)

 ロ)所得税額(1000円未満切捨て) × 2.1% = 復興特別所得税

 

 イ)+ロ)=所得税(復興特別所得税込)

 

 この金額を、退職金の支給月の翌月10日までに

 税務署に納付しましょう!

出典:国税庁
(画像クリックで該当ページにとびます)

(例)退職所得の額が300万円であれば、

所得税:300万円×10% − 97,500円 =202,500円

復興特別所得税:202,000円(所得税千円未満切捨て)×2.1% = 4,252円

 

 合計206,752円を納付します。

 

 【2.住民税の額

 (退職所得の額 × 6%) + (退職所得の額×4%)

  =住民税です。

 

 ちなみに6%と4%に分かれているのは、

 6% → 市町村民税

 4% → 道府県民税

 に分かれているためです。

 

退職所得の額が300万円であれば、住民税は

 (退職所得の額300万円 × 6%) + (退職所得の額300万円×4%)

 =30万円ですね!

 2-2.退職所得の受給に関する申告書の提出がない場合

計算は超簡単ですが、めちゃくちゃ高いです。

 

 

【1.所得税】

 退職金の額面 × 20.42% =源泉所得税

 

退職金1000万円だとしたら?

204万2000円(1000万円×20.42%)が源泉徴収です!

 

【2.住民税】

 「2-1.退職所得の受給に関する申告書がある場合」と同じです!

3.まとめ

以上が、「従業員への退職金の支給の際の源泉徴収!」のまとめとなります。

 

「退職所得の受給に関する申告書」を記載してもらうことで。

源泉徴収は大幅に減ります!

 

額面のまま支給して、「退職所得の受給に関する申告書」を忘れると、

後で大変なことになりますので注意しましょう!

 

また源泉税の納付を忘れると、

「不納付加算税」という重たい罰金が待っていますので、

注意しましょう!

 

今回のコラムは以上となりますが、

ご不明点やご質問等があれば、お気軽にこちらよりご連絡ください。

 

 

【この記事の執筆者】

 

税理士 大栗 崇一郎

    (おおぐり そういちろう)

 

大学卒業後、国税3法を含む税理士試験に25歳で官報合格。

東京都内の複数税理士法人にて約6年間業務に携わった後に独立。

現在は東京都・埼玉県を中心に会社支援・会社税務に特化した税理士事務所の代表を務める。

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